犬の行動雑学-犬が人の間に割って入るのはなぜ?
犬は人間と違って言葉がしゃべれないので、自分の気持ちを態度で表します。例えば、犬が人と人の間に割って入ってくる場合は、どんな気持ちや意味があると思いますか?「機嫌が悪いのかな? 食べ物が欲しいのかな?」など、色々思い当たる節があると思います。
また、犬が別の犬たちの間に割って入ることもあります。こういった犬の割り込み行動は何を意味しているのでしょうか? 早速ご紹介していきましょう。
例えば何人かのお客様が訪れたとき、犬が輪の中に入ってくることがありますよね。時にはボールなどお気に入りのオモチャをくわえて会話の邪魔をしてきます。
この行動は誰の目にも明らかなように「遊んで欲しい」という気持ちを素直に表しています。特に人慣れした犬はこの傾向が強く、尻尾をいっぱい振ってさかんに手を舐めてきたり、「投げて」とばかりにボールを渡してきたり、膝の上に乗ってきたりと好き放題をします。そして、たいてい最後には飼い主に叱られます。
また、家族が楽しく会話をしているときに割って入ってきたり吠えたりするのも遊んで欲しい気持ちの表れです。そんなときはたっぷりと愛情を注いであげましょう。
不意の来客が訪れたときや散歩の途中で飼い主が会話をしているときなど、犬が間に割って入ってくることがあります。
犬は猫に比べるととても人懐っこく、また飼い主への愛情がとても強く表れる生き物であり、飼い主に忠実な心を持っている事はご存じの通りです。そういった犬のストレ-トな表現方法の中に「大好きな人をお守りする」といった気持ちがあります。
飼い主が知らない人と会話を始めると警戒心や不信感をあらわにして割って入ったり、唸ったり、吠えかかったりすることがあります。忠誠心が強い犬ですので、自分よりも大事な人の為に勇敢な態度を見せるのですね。これらの行動は主に日本犬などの忠誠心が高い犬種に見られがちです。
また、相手の人物が自分や飼い主に危害を加える存在でないことがわかっても、会話の間に割って入ることがあります。この場合、犬は自分が無視されている疎外感や相手への嫉妬心から、飼い主を自分に振り向かせようと視界に割って入ります。
こういった行動は、主に愛玩犬に多く見られる行動です。エスカレートすると相手に危害を加えることもありますので、飼い主は注意しなければなりません。
犬同士がけんかやいがみ合いを始めたときに、別の犬が間に割って入ったり、片方の犬にマウンティングのようなちょっかいを出して邪魔することがあります。また、人が犬を叱っているときや人間同士がいがみ合っているときにも割って入ることがあります。
これは明らかに緊張を緩和しようとする「なだめ」の行動です。注意を自分に引き付けることで相手の興奮を抑えお互いが傷つくことを防ぐのです。この行動によって争いを未然に回避できたケースは数多く報告されています。犬はこういった行動は、種の繁栄に一役買っていると考えられます。
いかがでしたか? 犬の行動を覚えていくと犬の気持ちや心が伝わってきて、さらに絆が深まりますよね。犬はアナタの大切なパートナーです。犬の気持ちを理解して、素敵なドッグライフを送ってくださいね。