ボストンテリアの飼い方・世話の仕方
バランスのとれた体つき、上品な毛並み、知的な表情、闘犬だったとは思えない温和さなど、魅力的な個性がいっぱいのボストンテリア。これからますます注目の人気犬の一つです。
それでは、ボストンテリアを飼う上で注意したいことやお世話の仕方などについて、詳しくご紹介していきましょう。
ボストンテリアの子犬を飼う上で、特に注意したい点が一つあります。
ボストンテリアをはじめ、頭の大きさの割にマズルが短い短吻種の犬は、下顎が突き出たアンダーショット(受け口)になることが多いのですが、このタイプの犬は特に子犬期において母乳を吸ったり、ものを食べたりするのが上手くありません。
小さいうちはきちんと授乳や食事が行えているか、飼い主さんがよくチェックしてあげる必要があります。子犬期の栄養不良は後々の病気の原因となることもありますので、軽く考えず、しっかり見守ってあげましょう。
ボストンテリアはやや肥満になりやすい傾向があります。食事の与え過ぎや、人間の食べ物を与えたりするのは控えましょう。
日常食として与えるフードは市販のもので良いですが、栄養バランスには気をつける必要があります。年齢に合った総合栄養食タイプのものを与えるようにしましょう。歯垢や歯石の付きやすさを考えると、ウェットタイプのフードばかり与えるのは避けたほうが賢明です。
食事の量は便の様子などを見ながら、腹八分目の量を見つけてください。硬すぎず柔らかすぎない、耳たぶほどの硬さの便が出るのがベストです。食べ終わった後にもう少し食べたそうに皿を舐め回すくらいがちょうど良いでしょう。
フードのパッケージに記載されている情報とも合わせて、総合的に判断してください。
また、常に食器に食べ物が用意されていて、好きなときに好きなだけ食べられるという状態にすると、犬がダラダラと食べ過ぎてしまうため肥満の原因になります。食事は時間を決め、時間を過ぎたら残っていても片付けるようにしましょう。
被毛のお手入れに関しては、ボストンテリアはそれほど手間のかかる犬種ではありません。週に何度かブラッシングをかけて抜け毛を取り除き、散歩や運動の後に体が汚れているようなら濡れたタオルで拭いてあげると良いでしょう。
一つ注意したい点として、ボストンテリアやブルドッグなどの短吻種は顔にシワが多くできますが、このシワの間は汚れが溜まりやすい場所です。つい忘れがちになりますが、定期的にガーゼで拭き取るなどして掃除してあげてください。
シャンプーは多くて月に1回程度、毛の短さからリンスの必要はないでしょう。
ボストンテリアは比較的運動量の少ない犬と言われていますが、活発な性格なので、散歩や運動自体は大好きです。
日本ではあまり分けられていませんが、ボストンテリアは同じ犬種内でも重さに応じて3つの階級があり、体格の個体差が大きい犬です。それぞれの体格に合わせた運動量を消費させてあげましょう。
ライト(6.9kg未満)やミドル(9kg未満)は可能なら朝夕20分程度、ヘビー(9kg~11kg)はもう少し長めで朝夕30分は散歩させたいところです。
また、ボール遊びなども大好きですが、多少熱中しやすい面があるので、興奮しすぎないように飼い主さんがコントロールしてあげましょう。
当然ながら、まったく手間のかからない犬というのは存在しません。どの犬も多かれ少なかれ不得意なこと、苦手とすることがあります。
ただ全体的な特徴を見ると、ボストンテリアは比較的飼いやすい犬種であることは間違いありません。
犬を飼いたかったけど、マンションだから、小さな子どもがいるからといった理由で今まで飼えなかったご家庭にも、是非オススメしたい犬種です。